アルコール依存症という病気は否認の病と言われ、依存症の本人だけでなくその家族までが病気であることをなかなか認めません。それは、この病気に対する社会的な誤解と偏見がそのまま当事者自身にもあるためです。しかし病気である以上、早く治療を行い断酒への道を踏み出さなければ、本人には究極的な死が、家族全体には取り返しのつかない奈落の底が待ち受けているのです。
こんなことを思っていませんか
- もしかしたら自分はアルコール依存症? いや、自分は違う!
- 夫(妻・子供)は酒の飲み方がおかしいのでは? まさか、夫(妻・子供)にかぎってアル中だなんて
- 思いたくない! 考えたくない!
アル中ってのは、意志が弱くて、怠け者で、汚くて
昼間からゴロゴロ、ガード下や公園のベンチで
それにひきかえ、夫(妻・子供)は毎日、スーツ着て立派にオフィスで勤めているし、
家族も養っているし、
妻はときどき酒くさいけど料理も作ってくれるし、子供は学校の成績もまずまずだし。
でも、アルコール依存症の本人と家族はしだいに悪循環に落ちこんでいるのです
(本人は)
- 二日酔いで仕事を休んだり
- 何事にも集中を欠くようになり
- 失敗を重ね、イライラと怒りっぽくなり
- 約束を守らない、家庭をかえりみなくなり
- ものぐさになり、不潔になり
- 隠れて酒を飲んだり
- 嫉妬心が深くなり・暴力をふるったり
しかし、心の奥底では
- 酔いが醒めるたびに自己嫌悪に苛まれ
- 将来のことが不安になっていて
- なんとか悪循環から抜け出したい
- でも飲みたい、どうしよう、誰にも言えない
- 自分は孤独だ
そして、あなたは
- 酒をとりあげる、酒を隠す、捨てる
- 本人を恨む、責める、哀願する
- 本人の失敗の後始末やら言い訳に奔走する
- 周囲の目を恐れて本人をかばう、嘘をつく
- 自分ほど可哀想な人間はいないと思う
- へとへとになって絶望状態の孤独感に苦しむ
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